検索
女性は40歳を過ぎる増加する。「高血圧」に要注意

2018.04.20

女性は40歳を過ぎる増加する。「高血圧」に要注意


高血圧はしばしば「サイレント・キラー(静かな殺し屋)」と呼ばれます。普段はあまり自覚症状がなく、しかし放置すると心筋梗塞・脳卒中など命にかかわる病気を助長するからです。女性は40歳以上になると高血圧の人が増加します。これはなぜなのでしょうか?

記事監修



岡村信良 医師


医療法人小田原博信会 理事長、医学博士-健康検定協会-

■「高血圧」はなぜ怖いの?

まず、なぜ高血圧が「殺し屋(キラー)」呼ばわりされるほど怖いものなのかを知っておきましょう。


高血圧とは、血圧が正常な範囲を高く超えて維持されている状態のこと。ですので、たまに高血圧になるとか、一時的に血圧が上がるといったケースは普通「高血圧」とは呼ばず、問題にはなりません。


問題になるのは、高い血圧の状態が普通になっている・慢性的になっている場合です。高血圧が日常化すると、血管に高い圧力がかかり続けて動脈壁が厚くなり、脳、心臓、腎臓などの動脈硬化を進行させてしまうのです。


動脈硬化とは、文字どおり動脈が硬くなることですが、血管の弾力性が失われて、そこに血液を送る心臓の負担が大きくなります。そのため、心臓の筋肉はやがて肥大化。収縮力が弱くなると心不全の状態が起こるのです。また脳では、脳卒中(脳出血や脳梗塞など)が発生しやすくなります。


さらに、高血圧が続くと脳・心臓・腎臓などで合併症を引き起こしやすいのです。高血圧の人が「脳卒中」「心筋梗塞」での死亡率が高いのは、このような理由によります。

■男女で高血圧になりやすい年齢は違う!

男性の場合には、30代から徐々に高血圧の人が増加します。対して女性では、40-50代の更年期を境にして急激に高血圧の人が増加することが分かっています。


なぜ更年期をきっかけとして高血圧の女性が急増するのでしょうか?


これには、女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が少なくなることが影響しています。更年期は閉経を挟んだ前後約10年間のこと。日本人女性の平均閉経年齢は「50.5歳」ですので、更年期はだいたい「45-55歳」の期間です。


閉経に向かって卵巣の機能が低下すると、エストロゲンの分泌も徐々に少なくなっていきます。閉経以降はエストロゲンの分泌はほとんどありません。


実は、エストロゲンには動脈硬化を防ぐための働きがあるのです(これを「抗動脈硬化作用」と呼びます)。そのため、エストロゲンが分泌されている間は、血管の柔軟性が確保され、男性と比べて女性は高血圧になりにくいというわけです。


しかし、更年期はエストロゲンの分泌が急に少なくなり、そのため体内のホルモンバランスが大きく崩れる時期。これまで血管を保護してきたエストロゲンが減るので、高血圧の女性が増えるのです。



女性は、女性ホルモンが減ってくる40歳代には体の変調には十分注意しなければなりません。高血圧だけではなく、男性同様に生活習慣病の予防が必要となります。血圧に関しては症状はでないので時々は血圧を測るようにしましょう。


(高橋モータース@dcp)