検索
使用期限、守ってる?目薬の正しい使い方

2018.03.25

使用期限、守ってる?目薬の正しい使い方


ドラッグストアでは、疲れ目、ドライアイ、花粉症などに対処するさまざまな種類の目薬が販売されています。毎日持ち歩いている、という方も多いかもしれませんね。現代人に身近な目薬ですが、上手な差し方や保管方法についてはご存じでしょうか?今回は「目薬の正しい使い方」をご紹介します。

記事監修



後藤聡 先生


眼科医。東京慈恵会医科大学医学部卒業、東京慈恵会医科大学大学付属病院にて勤務。医師+(いしぷらす)所属。

専門は眼科疾患の中でもナミダ目の治療。特に直径1㎜の極小内視鏡を用いた低侵襲手術の発展と開発を行っている。

■目薬の上手な差し方って?

目薬には、正しい差し方があります。誤った方法で点眼すると、せっかくの目薬も効果を発揮できません。以下のような手順で正しく差しましょう。

  • 1.手を洗う

    汚れた指で容器の先に触れてしまうと、中の目薬が汚染される原因になります。点眼前にはせっけんで手を洗い、キャップの内側を触らないようにしましょう。

  • 2.キャップを清潔な場所に置く

    容器からキャップを外したら内側を上にして、清潔な場所に置きます。これも目薬を汚染させないためのポイントです。

  • 3.目薬が確実に入るように目を開け、点眼する

    目薬を差すときの姿勢は、あお向けなど自分が行いやすい方法で構いません。指で下側のまぶたを軽く引くと、差しやすいでしょう。

  • 4.まぶたを閉じる(目頭を押さえる)

    目薬が流れていかないように、5分ほどまぶたを閉じるか目頭を5分ほど軽く押さえます。目薬が流れてしまうと、十分に効果を発揮できません。

  • 5.あふれた目薬を拭き取る

    目薬はまぶたの下の「結膜嚢(のう)」というポケット状の部分に入って、目の奥に浸透します。結膜嚢はとても小さく、目薬の一部はあふれ出てしまいます。だから1滴入れば十分です。目からあふれた目薬は、清潔なティッシュやガーゼなどで拭き取るか、顔を洗い流しましょう。目の周りにあふれた目薬をそのままにすると、薬の成分にかぶれることがあります。

誤った目薬の差し方

目薬を差すときの正しい手順は上記のとおりですが、よく誤解されている誤った方法があります。以下のような方法は誤りなので、注意しましょう。


・容器を目に近づけ過ぎる

目から離して差すと正しく目に入らないと考え、できるだけ目に近づけて目薬を差すことがないでしょうか。目に容器を近づけると、先端がまつげやまぶたに接触してしまい、涙、目やに、雑菌、花粉などによって、容器内の目薬が汚染されることがあります。


ときどき、目頭や目尻に容器の先を付けて点眼する人がいらっしゃいますね。このように容器が目やまぶたに接触するほど近づけて点眼すると、差した目薬が容器内に逆流することがあります。汚染のリスクがさらに高くなるので、注意しましょう。


「二階から目薬」ということわざがあるように、あまりに遠すぎると難しいかもしれませんが、ちゃんと1滴入れられるのならどんなに遠くから点眼してもいいのです。


コツとしては、まぶたを押さえている側の手に容器を持っている側の手を乗せて固定するといいでしょう。手がぶれないので、確実に点眼することができます。


・ぱちぱちとまばたきする

目薬を差した後、目薬が目の表面に行き渡ると考え、ぱちぱちとまばたきをする人がいらっしゃいます。しかし、これは誤解の多い誤った差し方です。まばたきをすると、目薬は涙と一緒に目頭に集まり、涙点から喉の奥に流れてしまいます。


・目薬をたくさん差す

目薬が浸透する結膜嚢は小さく、目薬を何滴も差してもあふれてしまい、涙点から喉に流れていきます。また「回数や滴数を増やせばより効果が出る」と考える人がいますが、副作用のリスクが上がるだけで効果は上がりません。目薬にも用法・用量が決められているので、パッケージや説明書に書かれている内容(医師から処方された目薬の場合は医師の指示)に従いましょう。


・他人の目薬を使う

目薬を少しだけ使いたいとき、人の目薬を借りたくなるかもしれませんね。しかし、他人の目薬を使うのはNGです。借りた目薬が汚染されていた場合、自分の目が炎症を起こしてしまうかもしれませんし、逆に借りた目薬を汚染させてしまうリスクもあります。


●そのほかの注意点

上記以外の使用上の注意点、保管方法について、以下にまとめます。

■目薬はどうやって保管したらいい?コンタクトを装着する場合の注意点は?


基本的に、説明書(または医師・薬剤師の指示)に従って保管します。特に記載がない場合は直射日光の当たらない涼しい場所で保管しましょう。


救急箱でほかの医療品とまとめて保管する際、湿布薬などのにおい成分が目薬に移ることがありますので、密閉型の袋に入れるなどして防ぐといいですね。


冷暗所として冷蔵庫で保存する場合、温度を下げ過ぎて凍らせないよう、また小さい子供がいる家庭では誤飲に注意しましょう。そのほか、以下の点にも注意しましょう。


・目薬の使用期限

消費期限がパッケージに書いてありますが、未開封の目薬の場合で最高でも3年ほど、開封した場合は1-3カ月が目安です。詳しくは購入先の薬局薬剤師さんに聞きましょう。期限がきたら、残っていても新しい目薬と取り換えるようにしてください。


また、使っている目薬が濁ったり、中に浮遊物が見られるようになることがあります。このような目薬は、たとえ1カ月たっていなくても使わずに処分しましょう。


・コンタクトレンズを着けている場合

目薬によってはコンタクトレンズを着けたままでも点眼可能なものがあります。しかし、そのような記載がない場合は、コンタクトレンズを外して点眼します。点眼後は5分ほど時間を空けた後、コンタクトレンズを装着しましょう。


・複数の目薬を使う場合

医師の処方などで複数の目薬を差す場合、少なくとも5分は間隔を空けましょう。ただし、医師から指示がある場合はそれに従ってください。間隔を短くすると前の目薬が流されてしまい、効果が出ません。点眼する順序が指定されていることもあるので、注意しましょう。



目薬はドラッグストアなどで手軽に手に入りますが、正しい方法で差さないと効果が得られない上、変質しやすく保管には気をつかわなければなりません。もちろん「正しく扱えば」目をケアするのに効果的ですので、ぜひ参考にしてみてくださいね。


(藤野晶@dcp)