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【子宮筋腫体験談】月経トラブルは一切なかった。でも、子宮には複数の腫瘍が……。

2017.10.17

【子宮筋腫体験談】月経トラブルは一切なかった。でも、子宮には複数の腫瘍が……。


読んで字のごとく子宮に良性の腫瘍ができる子宮筋腫。悪性に変化するケースは少ないため、腫瘍が小さいうちは経過観察することもありますが、腫瘍が大きくなると、下腹部痛や腰痛、過多月経、便秘などの症状を引き起こすだけでなく、不妊や流産の原因にもなるため手術が必要です。そうなると、妊娠・出産を希望する女性にとっては特に、つらいことが多々あるはず。だけどしっかりと病と向き合って努力を重ねれば、望む未来を手にできる確率もぐっと高まるに違いありません。


そこで今回、実際に子宮筋腫の手術を経て出産されたmipocoさんにお話を伺いました。

■下腹部の異変に気付き、病院へ…


―子宮筋腫発見の経緯を教えてください。


わたしは月経トラブルが一切なかったので、結婚するまで婦人科を受診したことがありませんでした。しかしあるとき横になってお腹を触ったところ、下腹部に固いものがあることに気付いたんです。その瞬間、母が以前、お腹を触ったときに固いものが手に触れ、病院に行ったところ子宮筋腫だと判明して全摘することになったと話してくれたことを思い出し、自分もそれではないかと不安になりました。


ちょうどそのとき30歳だったため市からの無料検診の案内がきていたので、いいタイミングだと思い経腟エコーを受けたところ、病気が発見されました。


―子宮筋腫であると告げられたときのお気持ちは?


結婚して約1年が経っており妊娠を希望していたので、手術しないと赤ちゃんが育つスペースを確保できないどころか着床する場所すらないという事実を知らされ、ショックで涙が止まりませんでした。さらに、手術から半年空けたら妊娠してもいいけど、出産は帝王切開になると断言されたことも悲しかったです。


生理周期は安定していて生理痛もなかったし、内診に抵抗があったので婦人科検診をせずにきましたが、ブライダルチェックなど受けていれば筋腫が巨大化する前に知ることができたかもと後悔もしました。

■つらかったのは「痛み」だけではなく、周りの言葉…


―治療や手術において、つらかったのはどんなことですか?


病気が発覚したのが年度末の3月だったのですが、命に関わる病気ではないため急ぎで手術する必要はなく、新年度の体制が落ち着く6月頃の手術を考え、職場にも相談をしました。すると、上司はわたしの身体を気遣ってくれたのですが、わたしと同じくらい古株の年上の同僚からは「病休中の体制をしっかり整えずに休まれては困る」と責められ、とてもつらかったです。


わたしが患っていたのは多発性の筋層内筋腫だったのですが、大きいものは10cm、6cm、3cmと、そのほかに小さいものが複数あったので、手術では開腹(縦切り)しました。術後はあお向けのまま動けず水も飲めないので、身体は痛いし喉が乾く上、麻酔の後遺症の発熱、子宮内の傷の痛み、導尿の不快感などにも悩まされました。


そんななか、お見舞いにきてくれた義母に「出産だってすぐ回復するからそれと同じだよね」との言葉をかけられたときはとても悲しかったです。義母も悪気はなかったとは思うのですが、しばらくは妊娠もできないわたしとしては、「出産」という言葉を耳にすること自体つらいことだったんです。


―逆に入院中に励まされたことはありますか?


わたしは、つらいところを他人に見せられず、いつも気丈にふるまってしまうのですが、唯一夫には痛みやつらさを訴えることができるので、毎日、夫がお見舞いにきてくれるとホッと胸をなでおろしていました。


また、わたしと同じ子宮筋腫や卵巣のう腫で手術した方々も入院されていたので、彼女たちとつらい気持ちを共有できたのはうれしかったですね。

■術後、不妊治療を経て妊娠、出産…


―退院後は、体調は安定していましたか?


開腹手術の傷は痛痒かったですが、半年後からは妊娠してもいいとのことなので心待ちにしていました。しかし、手術をしてキレイな子宮になったし、術後の生理も順調なのですぐに妊娠できると思っていたのに、なかなか妊娠できず月日が流れるばかり。


手術した病院で基礎体温を見てもらい、排卵誘発剤や排卵検査薬をもらって自己流タイミングをとっていましたがうまくいかず、夫を説得して不妊治療専門クリニックに通うことにしました。途中、転院もして約1年通い、AIH(人工授精)を7回おこない、その後、体外受精をおこなったところ妊娠に至りました。


妊活はつらいことだらけです。周りが次々と妊娠していくので心が荒みました。しかも、手術後しばらくしてから職場内で人事異動があり、手術のことを知っていて味方してくれた上司もいない環境になってしまいました。治療していることを好奇の目で見られたくなくてクリニックに通っていることを黙っていたので、休みを取るのが大変でした。


―無事出産されたときの喜びはひとしおだったでしょうね。


「わたしたちの元に生まれてきてくれてありがとう」の一言に尽きますね。ちなみに、わたしは術後半年で再発してしまい、今でも3~4cmの筋腫がふたつありますが、現在、ふたりめを妊娠中です。つまり、手術が必要なほど巨大化していても、その後再発しても妊娠・出産することは可能だということです。わたしと同じように妊娠を希望されている方は、少しでも異変を感じたらすぐに検査してほしいし、異変を感じていないときでも定期的に検診を受けることをおすすめしたいですね。


―ありがとうございました。


自分の身体と向き合うことの大切さのみならず、病気を患っている女性が気遣ってほしいポイントなども教えてくれたmipocoさん。現在、妊娠を考えている女性も、周りに闘病中の女性がいる方も、どうぞ彼女のメッセージを参考になさってくださいね。

●mipocoさんameblo

For the FUTURE~子宮筋腫核出術・不妊治療を乗り越えて~

https://ameblo.jp/welina0516/

(取材・文 松本玲子)