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【子宮内膜症体験談1】「ちょっと生理痛がひどいくらいだろう」としか思っていませんでした。

2017.08.16

【子宮内膜症体験談1】「ちょっと生理痛がひどいくらいだろう」としか思っていませんでした。


生理のある女性のうち約10%がかかるといわれている子宮内膜症。そのため、症状や治療法を検索すればすぐに何件もヒットしますが、本当の痛みや治療のつらさは、実際にかかったことである人でないとわかりません。そこで今回、子宮内膜症だと診断されて治療を受けた経験がある女性にインタビューを試みることにしました。


まずひとりめにお答えいただくのは、看護師・保健師としてご活躍のめぐみさん。現在では、ご自身の経験を元に、同じ疾患に悩まれている女性に、セルフケアをはじめとするアドバイスをされているという彼女にお話を伺いました。

■診断されるまでは、自分が子宮内膜症にかかっているなんて思えなかった


―子宮内膜症と診断される前は、どんな症状が気になっていましたか?


めぐみさん とにかく生理痛がひどくて、毎回1日目から2日目にかけては冷や汗が出るほど。痛みで布団から起き上がることができず、よく仕事も休んでいました。もともと生理痛が重たいほうだったのですが、診断を受ける直前あたりは、痛み止めを飲んでも効かないくらいでした。


子宮内膜症にかかると以前より生理痛がひどくなるという知識はあったのですが、わたしは学生時代から生理痛がひどかったので、以前と比べてひどくなっているかどうかは正直よくわかりませんでした。


でも、あるとき職場の先輩に「あなたの痛がり方は尋常じゃないから一度検査してもらったほうがいい」と言われて初めて、自分の生理痛がひどすぎることに気づいたんです。

―では、来院の際は「おそらく自分は子宮内膜症だろう」という思いがあったのでしょうか?


めぐみさん 看護師の免許がありますから、子宮内膜症の病名やおおまかな症状は知っていましたが、自分が子宮内膜症だとは考えもせず、「ちょっと生理痛がひどいくらいだろう」としか思っていませんでした。


―診断されたときはどんな気持ちでしたか?


めぐみさん まさか子宮内膜症だとは思っていなかったので、一瞬言葉が出ませんでした。頭が真っ白な状態で担当医の話を聞いていたのですが、診察が終わると徐々に衝撃が大きくなり、「これからどうなるんだろう……」と不安が押し寄せてきました。

■ピルの副作用で吐き気が治まらず、体重が激減


―治療ではどんなことがつらかったですか?


めぐみさん わたしは、卵巣にできる卵巣チョコレートのう胞と、直腸と子宮の間にあるダグラス窩の2箇所に子宮内膜症ができていました。


卵巣のチョコレートのう胞を取り除く手術はもちろん痛くてつらかったですが、服薬治療に使ったピルの副作用が強かったこともつらかったです。子宮内膜症は原因不明の病気で根治させる薬がないので、悪化を防ぐためにピルを使うことが多いのですが、わたしは処方されたピルが身体に合わず、とにかく吐き気が強くて思うように食べることができなくなり、体重が落ちて体力を奪われて泣いてしまいました。

―診断後すぐにピルを飲み始めたのですか?


めぐみさん いいえ。診断を受けた時点では、生理痛以外の症状がなく、また、すぐに妊娠したいという希望がなかったので、ひとまず生理痛を抑えるために痛み止めや漢方薬を試すことにしました。


ところが、それから半年ほどで、チョコレートのう胞ができている右の卵巣が、生理時以外にも痛むようになったと同時に、腫れも大きくなっていることが確認されました。それで主治医からピルをすすめられ、最初は抵抗があったのですが、「こんなにしょっちゅう痛くなるのはイヤだし」と思ってしぶしぶ飲み始めたんです。


でも、ピルの副作用である吐き気が強く表れたことで耐えきれなくなり、結局服用を服用中止しました。ピルは数週間飲み続ければ吐き気の症状がおさまる女性も多いそうなのですが、わたしのように強い症状が出てしまったら、主治医に相談してピルの種類を変えてもらうか、一度中止することをおすすめします。


―ピルを止めてからはどんな治療を受けたのですか?


めぐみさん 痛み止めと漢方だけで様子をみることにしましたが、結果的に2年後には悪化してしまい、卵巣の腫れが手術の基準である5cmを超えたので切除することになりました。


妊娠を希望している女性の場合、ピルやディナゲストという薬を使って子宮内膜症の悪化を抑えたり、妊娠しやすくするために早々に卵巣の手術をしたりすることもあるそうですが、わたしの場合は単純に、これ以上腫れると破裂して命を脅かす危険があるということで手術しました。

■手術後は、薬は服用せず、定期検査を受けているのみ


―手術後、体調は安定していますか?


めぐみさん 卵巣チョコレートのう胞の手術後は、薬は服用せず、定期検査を受けているのみですが、手術から10年経った今も卵巣は元気ですし生理も順調にきているので、手術をしてよかったと思っています。なにより、悪化に怯えることがなくなったので気が楽です。


ただ、手術によって卵巣の病巣は取り除きましたが、ダグラス窩の子宮内膜症は切除できなかったため、ダグラス窩があるお尻の近くには癒着が起き、生理期間中の排便時には排便痛に襲われたりひきつれるような痛みが出たりといったことがありました。


―かなり痛いのですか?


めぐみさん 癒着している部分を便が通るときに腸が引っ張られるのですが、そのたびに「……!!!」と息もできないくらい痛むんです。それに、お尻が痛くて仕事中に座っていられなくなることもしばしば。「なんとかこの痛みから解放されたい!」との一心であちこちの体操講座に通い、身体を動かして血流をよくすることで痛みを和らげてきました。


今では、家でのストレッチで痛みを和らげることができるようになりましたが、子宮内膜症は根治する薬がないし再発する可能性も高い病気なので、セルフメンテナンスの大切さを実感しています。


―めぐみさんが実践しているセルフメンテナンスを教えてください。


めぐみさん 排便痛を和らげるためにやっていることは、腸が動くように身体をねじること。毎日続けることで腸の動きがよくなるので、同じ悩みがある人にはぜひ実践してほしいです。身体をねじる以外には、「就寝前に、座った状態で5回、気持ちいいなと感じながら全身を伸ばすこと」



「あお向けになって、頭の上にあげた腕を上へ、かかとを下に向かって3回伸ばすこと」などの簡単なストレッチもおすすめです。



また、


1. お腹に手を当てて、お腹が凹むのを意識しながら5秒以上かけて息を吐く



2. 息を吐ききったら、空気がお腹にたまって膨らむイメージで息を吸う



1と2を3~5回繰り返すことで痛みが軽くなっていきます。


―看護師・保健師として多くの女性にストレッチをすすめているのはなぜですか?


めぐみさん わたし自身、保険証がきかない高額な漢方から、整体やマッサージ、気功などいろいろ試しましたが、施術中に一時的に体調がよくなっても、またすぐ生理痛や排便痛がぶりかえすので、このまま一生痛みと付き合うのか……と位気持ちで過ごしていたんです。ところが、ヨガや体操の教室に足を運んでストレッチをおこなうようになってからは、みるみる身体が変わっていったんです。実際、わたしと同じく子宮内膜症を経験した女性にも伝授したところ、多くの方が変化を実感したとおっしゃってくれました。


―最後に、子宮内膜症で悩んでいる女性にメッセージをお願いします。


めぐみさん 子宮内膜症による痛みなどから日常生活に困難をきたしている女性は多いと思いますが、治療次第で体調は安定します。ただ、骨折のように目に見える病気ではないため、本人が苦しんでいても周りからの理解が得られにくいのは事実です。それに、子宮内膜症がどんな病気かを知らない人はまだまだ多いので、「自分はこういう病気にかかってこういう治療をしているから、副作用で仕事を休むことがあるかもしれない」「家事ができないときは手伝ってほしい」などと言葉で周囲に伝えることはとても大切。みんなが同じ情報を共有することで、助け合いをしやすくなるものですから。


また、病巣ができた部位によっては不妊につながりやすいですが、今の日本では体外受精が可能なので、子宮内膜症を患って妊娠に不利な状態にあっても、体外受精によってすぐに妊娠できた女性もいると聞きます。妊娠を希望している場合は、主治医に相談して早めに体外受精に取り組むのも一手だということを覚えておいてください。


―ありがとうございました。


子宮内膜症かもしれないと悩んでいる方も現在治療中の方も、今後の希望も視野に入れながら、一度じっくりと医師に相談してみるとよいですね。また、周りに子宮内膜症で悩んでいる女性がいるなら、どうぞしっかりと耳を傾けて、その方の力になってあげてくださいね。

●めぐみさんameblo

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(取材・文 松本玲子)

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