ついついアイメイクやリップ、チークにばかりこだわってしまいますが、メイクで一番大切なのは「ベース」です。ベースがきちんとできていなければ、ほかをどんなにしっかりメイクしても、きれいな仕上がりにはならないかもしれません。そこで今回は「ベースメイクの基本」を解説します。きちんとした手順で行うだけで、いつもよりきれいなお肌になれるはずですよ!
●そもそもベースメイクの役割とは?
ベースメイクには、ファンデーションのほかさまざまなアイテムが必要です。たとえば、下地やコンシーラーなど……。これらの役割をご存じでしょうか?
・化粧下地
スキンケアだけではカバーしきれない肌の凹凸を整える、そしてファンデーションを付着させやすくするのが主な役割です。使用するかどうかで、いわゆる「化粧ノリ」が全然違います。
なかには保湿やテカり対策、化粧崩れ予防などの機能を持つものもありますので、肌質に合わせて選ぶといいでしょう。
・コントロールカラー
コントロールカラーといえば、黄色や赤などカラフルな印象があるのではないでしょうか。ベースアイテムのなかでも、もっとも「使い方がわからない」ものかもしれませんね。
コントロールカラーの役割は、顔色を調整することです。たとえば、顔の赤みが気になるならグリーン系、目の下のクマにはオレンジ系のコントロールカラーを使うと、肌全体のトーンを合わせられますよ。
化粧下地にもピンクやブルーの色がついたものがありますが、これはコントロールカラーの役割も兼ねています。
・コンシーラー
シミやニキビ跡などにスポット付けして、隠すためのアイテムです。ペンシル、スティック、リキッドなど、さまざまなタイプがあります。
小さなシミにはスティックタイプ、目の下や口元などのよく動くパーツにはリキッドタイプを使うといいでしょう。
・ファンデーション
ファンデーションは「肌を美しくみせる働き」ばかりが注目されますが、皮脂をコントロールする、ホコリや花粉などの刺激から肌を保護する、といった役割もあります。
パウダー(プレスト)ファンデーションは、脂性肌や汗ばむ季節におすすめ。カバー力を重視する方や乾燥が気になる方は、リキッドかクリームタイプのものを使うといいですね。
さて、これらのアイテムですが、どのような順で使うのが正解なのでしょうか?
●ベースメイクの手順
まず、メイクの前にはスキンケアをしっかり行いましょう。洗顔をして、化粧水や乳液などで肌を整えることが必須です。何もつけていない状態の肌は、潤い不足でカサカサするのはもちろん、毛穴による凸凹もあり均一な状態ではありません。たとえ「保湿力の高いファンデーションを使う」としても、保湿はしっかりと行ってください。
ベースメイクの主な役割は、シミやシワ、顔色といったスキンケアではカバーできない部分をきれいにすること。ファンデーションだけでなく、下地や日焼け止め、コンシーラーなどのアイテムを、きちんとした手順で使うことがポイントです。
それぞれの製品に記載されている使用法を守るのが基本ですが、ここでは一般的な手順を紹介します。
<①リキッド・クリームタイプのファンデーションを使う場合>
1.化粧水や乳液などのスキンケア
2.日焼け止め
3.化粧下地
4.コントロールカラー
5.ファンデーション
6.コンシーラー
7.フェイスパウダー
<②パウダーファンデーションを使う場合>
1.化粧水や乳液などのスキンケア
2.日焼け止め
3.化粧下地
4.コントロールカラー
5.コンシーラー
6.ファンデーション
大きな流れは同じですが、コンシーラーを使う順番に違いがあります。コンシーラーは油分が多く、パウダーにはなじみにくいため、先に塗るようにしましょう。
リキッドやクリームタイプのファンデーションは、フェイスパウダーで仕上げることにより崩れにくくなるのでおすすめ(ツヤ感を強調したい場合は使わないほうがいいですね)。クッションファンデやBBクリームのようなオールインワンタイプのものも、基本的な手順は①と同じです。ステップ5がクッションファンデになる、または2~5の部分がBBクリームになる、というイメージでしょうか。
オールインワンタイプのベースメイク用品はコスパもいいですし、時短にもなるので、上手に活用するといいですね。
もちろん、肌質や好みはそれぞれ異なりますので、必ずすべてを使う必要はありません。あくまで一般的な手順ではありますが、基本をおさえながらご自身の悩みに合わせて使うようにするといいでしょう。
(執筆・監修 元化粧品メーカー勤務・美容家 渡辺あきこ/OFFICE-SANGA)