セックスレスには、女性が拒否するパターンと女性が拒否されるパターンがありますが、前者の場合、セックスに対していいイメージを持っていない女性が多いようです。どうしてもセックスが好きになれないのはなぜなのか?意識を変えることはできるのか?セックスレス専門カウンセラーの三上かすみさんに伺いました。
取材協力・監修
三上かすみさん
セックスレス専門カウンセラー。レス解消セミナー「ヴィーナスアカデミア」や「男のトリセツ」「何でも話せる夫婦になる7つの習慣」、ランチ会なども随時開催。多くの女性に、性やセックスを楽しみ、自らの人生を輝かせるためのノウハウを伝えている。
■三上かすみblog
セックスレス専門カウンセラー直伝「女性のためのヴィーナスアカデミア」
https://ameblo.jp/mamaself-blog/
■詳細プロフィール
セックスへのトラウマを克服するには「会話」と「観察」が大切
―セックスは「怖い」「汚い」と感じる女性でも、セックスで幸せを感じられるようになりますか?
三上さん:
セックスを「怖い」「汚い」と感じている人は、そうしたイメージを抱くようになったきっかけがあるはずです。たとえば、「幼いころに両親がセックスしているところを見てしまった」「TVで性的なシーンが映し出された瞬間、親にチャンネルを変えられた」「露出度の高い衣服を身に着けたときに叱られた・周りの人から笑われた」「痴漢にあったことがある」「セックスのときにダメ出しされたことがある」などが考えられます。
そのときにできたトラウマを、カウンセリングなどによって解消することで、セックスに対するネガティブなイメージは小さくなります。
なかには、10代、20代の“セックス初心者”当時、「セックスでいい思いができなかった」ことでセックスが嫌いになった人もいると思います。なぜなら、そのころは男女ともに、雑誌やビデオから得た情報をそのまま試していることが多いから。「こうすれば喜ぶはずなのに喜んでくれていない」「全然気持ちよくなさそうだ」と混乱や不安をきたした人も多いのではないでしょうか。
でも、今ならきっと、当時とは違うセックスができるはず。人生も恋愛もセックスも、経験を積み重ねることによって変わってきます。パートナーに「こうしてほしい」を伝えると同時に、相手にもどうしてほしいのか尋ねてしっかりとコミュニケーションをとっていくことで、「セックス=気持ちよくない、怖い、痛い」のイメージが解消されていきますよ。
「本音を言ったらパートナーに嫌われてしまうかもしれない」と思うと怖くて言えないという人もいるかもしれませんが、思い通りじゃないセックスをすると、膣に力が入ったり濡れにくくなったりして、挿入の痛みを感じることもあります。そうするとますますセックスが嫌いになるという、負のスパイラルに陥ってしまうのは言うまでもありません。いやいやセックスを続けるよりは、どうすれば気持ちいいかをしっかりと相手に伝えて、お互い気持ちよくセックスできるのが一番です。
―女性器そのものに対するネガティブなイメージが強い場合は、まず、何からはじめればいいですか?
三上さん:
自分の性器は本当に汚いものなのか、怖いものなのか、「よく見て事実確認すること」もとても大切です。セックスや自分の性器を怖がる心理は、おばけやゴキブリが怖い心理と同じ。人は、実態がよくわからないものに恐れを感じます。だから、日ごろから自分の性器を見ている男性は、性器が怖いものだと感じることがありません。まずは、よく見て観察することによって、性器やセックスに対する誤解・偏見を解くことができますよ。
―ありがとうございました。
セックスが好きになれないことで結婚に対して前向きになれない人も、夫との関係にストレスを感じている人も、まずは自分の意識を変えることからはじめてみてはいかがでしょうか?セックスに対してポジティブなイメージを持つことができたら、そのぶんストレスが軽減されるので、ふたりの関係だけでなく、人生そのものがうまく回り始めるかもしれませんよ。
(取材・文 松本玲子)