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乳房の張り・しこりは病気のサイン?原因として考えられる疾患

2018.08.27

乳房の張り・しこりは病気のサイン?原因として考えられる疾患


乳房の「張り」や「しこり」には普段から気を付けるようにしましょう。意識して自分の胸を触ることはあまりないかもしれませんが、張りは炎症性の病気、しこりは腫瘍の可能性もあります。今回は、乳房の張り・しこりの原因となる病気について解説します。

記事監修


乳腺外科医、検診マンモグラフィ読影認定医

厚生労働省健康局長 医師緩和ケア研修会修了


日本大学医学部卒業。    

その後大学病院での研修を終えて都内病院勤務。

日本乳癌学会、日本外科学会、臨床外科学会、日本乳癌検診学会、女医+(じょいぷらす)所属

■乳房の張り=「腫脹(しゅちょう)」とは?

一般に「張り」といわれますが、医学的には「腫脹(しゅちょう)」という難しい言葉が使われることがあります。腫脹というのは、炎症などによって体の一部分が「はれ上がること」。ですので、通常の張りとは違って、病的な症状を指す言葉です。


ただ、乳房に腫脹が見られても、全てが病気によるものとは限りません。


月経周期中には、乳房が張ったり、痛んだりすることがあります。黄体期後半から月経期にかけてのことが多いですが、これは女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が変化し、乳腺にむくみや充血が起こるためです。しかし、月経が始まると自然に治まることが多いです。


乳房の腫脹を引き起こす病気としては、次のようなものが挙げられます。

  • 急性うっ滞性乳腺炎

  • 急性化膿性乳腺炎

  • 乳輪下膿瘍

  • 炎症性乳がん

炎症によって乳房に腫脹があると、普通は痛みを伴います。ただし、「炎症性乳がん」の場合には一般に痛みがないことが多いとされます。

■乳房の「しこり」とは?

「しこり」は、「手で触ったときに感じる(何らかの組織の)かたまり」といった意味ですね。乳がん検査で乳房の触診を行うのは、手に触れるかたまりを探しているわけです。


若い世代にできる乳房のしこりは、ほとんどが良性の腫瘍だといわれています。ただし、加齢とともに悪性腫瘍のリスクが大きくなります。乳がんは40代後半から急に発症数が多くなります。乳がん検診が40歳以上の女性に推奨されるのは、そのためです。


乳房にしこりができる主な病気としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 乳がん

  • 乳腺線維腺腫

  • 葉状腫瘍

  • 乳腺症

多くの場合、乳がんのしこりは硬く、痛みがないのが特徴とされます。自分で乳房を触ってしこりがあったら、乳腺外来を受診することが大切です。診断のために、触診、マンモグラフィー、超音波検査、組織を採取して検査する「生検」などが行われます。



女性の皆さんは、自分で乳房を触診することを習慣にしてはいかがでしょうか? 何がしこりなのかを判別することは難しいですが、日常的に触ることで乳房に何か異常を感じやすくなります。異常を感じたらできるだけ早く乳腺外来を受診してください。


(高橋モータース@dcp)