巷にあふれる「潤い保湿」の文字。使ってみたけどそうでもないし、どれを使ったら本当に肌が潤うの?と悩む人も多いはず。
「そもそも、肌に合う成分や合わない成分ってどうやって見分けるの?肌にいい成分、肌に優しい成分……、一体どれが一番いいのー?!」
そんな断末魔の叫びが聞こえたような聞こえないような。
このシリーズは、肌育成スペシャリストの筆者が実際に使ったコスメを元に「どの成分が気になったのか?」「何をいいと感じたのか?」というポイントも交えつつ、きれいな肌をつくるために必要な知識や化粧品成分の豆知識をみんなで学んでいこう!というもの。
たくさんある美容についての疑問。その答えを見つけ出すためのシリーズです。
乾燥といえば「冬」をイメージしがちですが、夏の手もすごくカサカサしませんか?一瞬、汗でベタベタすることはあるものの、紫外線やエアコンの影響、汗拭きシートを触ることなどによって乾燥しがち。でも、夏にベタベタするハンドクリームを使うのって嫌ですよね。
カサカサも嫌だけど、汗をかくからこそベタベタもしたくない!それでは、どのようなケアをすべきなのでしょうか?
◇紫外線に要注意
顔や腕には日焼け止めをばっちり塗っているのに、「手」だけは守備が弱めのことはありませんか?日焼け止めにはしっかり油分が配合されているため、手先まで塗るとぬるぬるして使いづらく、不快ですもんね・・・。洗ったり拭いたりすることが多い部位なので、すぐに取れてしまうことも多いはず。
でも、手はいつも外に出ているパーツでもあります。だからこそ、紫外線の刺激をもろに受けてしまうのです。
ベタベタせずに潤いを補充し、紫外線予防はできないものか・・・
今回は、手のプロでもある筆者が愛用しているハンドケア用品をご紹介します。
◇ベタベタせずに潤いを補充できる日焼け止め
右【キュレル クリーム[チューブ](医薬部外品)】オープン価格
左【ミノン アミノモイスト ブライトアップベースUV】SPF47 PA+++ オープン価格
【配合成分】※主要成分のみ※
◆キュレル クリーム
・アラントイン・・・抗炎症作用のある成分です。肌荒れや毛荒れを予防します。
・精製水
・グリセリン・・・しっとり系保湿成分
・ヘキサデトロシキPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド・・・合成のセラミドです。
◆ミノン アモノモイスト
・水
・シクロペンタシロキサン・・・揮発する性質をもつ油分です。油ですが揮発してくれるのでサラッと使うことができます。
・酸化チタン・・・日焼け止め成分です。紫外線を反射してくれます。
【おすすめポイント】
◇キュレル クリーム
合成のセラミドが配合されたクリームです。セラミドは肌の角層にもある成分で、肌の潤いを守ってくれます。配合されているのは合成の成分ですが、花王さんの試験では、「ヒトガタセラミドよりも水分保持力が高い」という結果が出た合成セラミドですす。
抗炎症作用のある成分と保湿成分のセラミドが入って、弱酸性、だからこそ赤ちゃんも使える処方になっています。
顔用に購入したのですが、顔には潤いがもの足りなく感じてしまい、手に使ってみたところ、「ベタベタしないからこそとっても使いやすかった」一品です。
香りがない点もポイントが高く、このクリームを塗った後に何を触っても香り移りしません。
小さな子どもに触れても気にならないので、ついついリピート買いしているクリームでもあります。
これを塗った後にPCに触れても、油っぽさがありません。でも、もっちりと潤って、手がパッと明るくなります。
◇ミノン アミノモイスト
「紫外線散乱剤でSPF47がある」ということで、友人に教えてもらったアミノモイスト。こちらも顔に使うにはカバー力が弱め。うっすらと明るくなる程度のカバー力なのですが、そのうっすら感が手にちょうどいい!少し塗るだけでパッと肌を明るく見せてくれますし、この季節は半そでで肘を出すので、肘に塗っておくとくすみを目立たなくしてくれます。紫外線防止効果もあるのでばっちりですよね。
こちらも油がベタベタしない使用感です。保湿効果もあるので、保湿だけではなく紫外線予防も兼ねたいときや、手の血色が気になるときなどにぴったり!
塗った後にあちこち触っても白くなるような感じはありません。なのに、肌の粗はしっかりとカバーしてくれます。とはいえ、色付きのクリームなので黒いTシャツなどには色が付いてしまう場合もあります。ご注意ください。
【注意点】
どちらも、お子様にも使用できる処方になっているとはいえ、肌に合わない方や赤くなってしまう方は注意が必要です。ミノンのアミノモイストは、黒っぽいものへの色移りがあります。とはいえ、刺激のなるべく少ない処方になっている両製品。医薬部外品は全成分表示の義務がありませんが、どちらも公式ホームページに全成分が表記されています。敏感肌の方は必ずチェックしてから使うようにしてくださいね。
(執筆・監修 川上愛子/一般社団法人日本爪肌育成美容検定協会 代表理事)