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ブスファイル05:あらゆる距離感がつかめていない「至近距離ブス」

2017.06.18

ブスファイル05:あらゆる距離感がつかめていない「至近距離ブス」


世の中にはさまざまなブスがいる。なにも顔面偏差値が低い者だけがブスではない。本連載では現代社会に存在するさまざまなブスをジャンル分けし、その生態や対処法、また己がそうならないための予防法を紹介していく。


至近距離ブスとは

人と人には正しい距離感がある。「パーソナルスペース」という言葉が存在するように、入ってこられると不快に感じる領域がそれぞれあり、それは決して対面だけの問題ではなくSNSなどのネット上のコミュニケーションにおいても存在する。しかし、その境界線は目には見えないため、たびたび領域を侵して他人に不快感を与えるブスがいるのだ。


今回は、そんな距離感のつかめていない「至近距離ブス」に分類される3種のブスを紹介する。


プライベートに平気で立ち入る「土足ブス」


相手の気持ちが読めず、他人の都合を全く理解できずに人のプライベートを土足で踏み荒らす無神経なブス。良さそうな服を着ている人を見つけると、首元のタグを引っ張り「これどこのー?」と聞き、人の家に行けば勝手に冷蔵庫を開け「昨日カレーだったんだ」などと悪びれもせず言う。その無礼さは“親しき仲にも”どころの騒ぎではないため、親しき仲になる前にみんな離れていってしまうのだが、事態の深刻さに気づけるような人間はそもそも冷蔵庫を勝手に開けたりしないので、反省する日は未来永劫おとずれない。口癖は「ここって家賃いくら?」


【土足ブスの対処法】

常識的な距離感をつかめない土足ブスは、悪気があるわけではない。よって、察してもらおうという姿勢は捨て、こちらの情報を与えないことがベター。絶対に家に招いてはいけないのは大前提として、どこに住んでいるかも教えてはいけない。知られた日には「そこの駅って治安悪いから家賃激安だよね!」などと、言わなくていいことを言われる危険性が高い。こちらからは私生活に関して言及せず、もし相手から踏み込んだことを聞かれた際は、適当にウソをついておけばよい。不誠実かもしれないが、土足ブスはそんなこと気にしないので心配はいらない。


【土足ブスにならないために】

土足ブスが厄介なのは、自分がしていることを他人にされても不快に感じない点だ。よって、「相手の立場になって考える」という生温い方法では何の予防にもならないのだ。ただ一つ言えるのは、ここまでデリカシーのない人間になるには、ある種の才能めいたものが必要だということ。そのため、前述した言動を読んできちんと不快に思えたなら、あなたに土足ブスの才はない。要するに予防せずとも、なる可能性はないと言ってもいいだろう。


親密感の押し売りも甚だしい「おさわりブス」


物理的な距離がとにかく近いブス。テンションが上がれば手を握り、面白ければ笑いながら二の腕を掴む。ともすれば相手をドキっとさせたり、親しみやすい印象を与えさせたりすることもある。ただパーソナルスペースというものは、対峙する相手によってその範囲が拡大縮小するものであり、決して一定ではない。端的に言うと、相手が不快に感じればただの「おさわりブス」でしかないのだ。


そうした大前提を抜きに、メディアがこぞって「さりげないボディータッチ」をモテテクとして紹介するため、近年このおさわりブスが急増しているが、さりげなかろうがあからさまだろうが、求められていないおさわりは害悪なのである。


【おさわりブスの対処法】

モテるためにボディータッチをするようなタイプは、基本的には異性を対象とするので直接的に害はない。しかし、性別や関係性を問わずあらゆる人に触れまくる「無双型おさわりブス」には注意が必要。隣の席に座らない、横を歩かないなど物理的な距離をとっておくことである程度リスクは軽減されるが、もし防げなかった場合は、大げさに「痛い痛い痛い!」と言うことで手を離してくれるのでクリアできる。万が一それでも離さない相手に対しては「痛い痛い痛い!」と言わせるほかないだろう。


【おさわりブスにならないために】

ボディータッチ=モテテクなのではなく、ボディータッチをしたときに相手が喜んでいるかをきっちり見極められるかが重要だということ。とにかく「おさわりが愉快か不快かは触れる相手によって決まる」という前提を、決して忘れない。


芸能人との距離感を見失った「親目線ブス」


遠い存在であるはずの芸能人を身近に感じすぎるブス。“夢を売る商売”と評される彼らが、恋愛感情にも似たファン心理によって支えられているのは否定できない。よって、好きなアイドルや俳優の熱愛スキャンダルに、心を痛めることは健全かつ自然なことだろう。しかし、行き過ぎた親近感を抱いてしまい、ファンを超えた言動をとる者、これが親目線ブスなのだ。恋愛スキャンダルが報じられれば「○○くんが遠くにいっちゃった気がする」と言い、ブレイクしてくると「離れていってしまうようで複雑」とツイートし、まるで親離れしてゆく子を案ずる母のような切ない眼差しをおくる。応援しているアイドルや俳優のことを「うちの子」と呼びはじめたら完成形。


【親目線ブスの対処法】

親目線ブスといっても基本的には行儀よく応援しているファンの一人なので、周囲に迷惑をかけることはないのだが、やはりスキャンダルや騒動が報道されると厄介である。もしあなたの周りに親目線ブスがいた場合、ほとぼりが冷めるまで会わない、SNSはミュートするといった対策をおすすめする。もし職場の同僚など顔を付き合わす場合、決して相手の愚痴を否定してはいけない。親が子を想う気持ちを周りがとやかく口出しすべきでないのと同じで、たとえ1ミリも共感できないとしても適度に上の空で聞いてあげるのが◎


【親目線ブスにならないために】

芸能人というのはプライベートを公にする特殊な職業なため、彼らのことをよく知っているような錯覚を起こしがちだが、あくまでファンが見ているのは概ね“仕事中”の姿。もしあなたが「ファンと芸能人」という正しい距離感を保って応援したいのであれば、「一度も遊んだことのない他人」だということを定期的に思い出すことが効果的。



(ライター/ほりかわ イラスト/夕海 編集/ヒャクマンボルト)


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