長時間のデスクワークなどでお腹が圧迫された日や、生理前、ストレスが溜まったときなどは「ガスだまり」に悩まされる方が多いようです。ガスが溜まると、お腹のハリやポッコリ感、圧迫感、痛みにつながってしまう可能性も……。今回は、鍼灸あん摩マッサージ指圧師の柳本真弓さんに、「お腹の不快感を緩和するストレッチ&ツボ」を教えていただきました。
取材協力・監修
柳本真弓さん
目白鍼灸院院長。鍼灸あん摩マッサージ指圧師。大学卒業後、鍼灸専門学校で東洋医学を学び、鍼灸あん摩マッサージ指圧国家資格取得。東京田園調布で鍼灸マッサージ指圧業務に従事した後、MLAJ医療徒手リンパドレナージセラピスト(上級)取得。さらに、北海道東方鍼灸院で研修、吉川正子氏の陰陽太極鍼を学び、リンパドレナージ講師を勤め、リンパ浮腫臨床もおこなうように。現在は、自身の鍼灸院での治療の傍ら、東京衛生学園臨床専攻科非常勤講師、NSD全日本太極拳連盟十式太極拳講師も勤めている。
■目白鍼灸院
■詳細プロフィール
「ガスだまり」は腸への圧迫や、ストレス、自律神経の乱れ、バランスの悪い食事などが原因となる可能性があるそう。また、日常的におならをガマンしてしまうと、お腹の中に溜まりやすくなってしまうのだとか。ひどい症状が表れる前に、ツボ押しやストレッチで緩和しましょう。
「ガスだまり」を緩和するストレッチ&ツボ
1.章門(しょうもん)
腕を脇腹につけた状態で肘を曲げた際、肘の先端あたりに位置する「章門」は、左右両方の脇腹に存在します。胃腸の不調や消化不良のほか、胃下垂や胃痛などの症状を和らげたいときにも、このツボを刺激するといいでしょう。
身体の内側に向かってやさしく押してください。
2.太乙(たいいつ)
おへそを起点にして、縦に指3本、横に指3本並べた先に位置する「太乙」。このツボを刺激すると、お腹のあたりがすっきりします。
あお向けの状態で、ウエストのあたりに枕や丸めたタオルなどの厚みのあるものを挟み、太乙がぐーっと広がるように腕を上方に伸ばすストレッチもおすすめ。膨満感や消化不良でお腹が苦しいときにもぜひこの体勢をとってみてください。
3.上巨虚(じょうこきょ)
大腸の調子を整えたいときは、膝下のくぼみから指8本分下方に位置する「上巨虚」を押してみましょう。
指を3本使って、指の腹でくるくると円を描くように押すとよいでしょう。ベッドや床に座った状態で揉みほぐすのはもちろん、椅子に腰かけた状態で足首を反対の膝の上に乗せて揉みほぐすのもおすすめです。
お腹が張って身体が重たい、イヤ~なあの感じがなくなれば、心まで軽やかになれること必至。ガスだまりを起こしやすい人はぜひ、3つのツボを刺激することを習慣化してみてくださいね。
(取材・文:松本玲子 撮影:藤井洋平)